松阪競輪FⅠナイター「中京スポーツ賞」が23日に開幕した。期待の若手先行は、ほぼ順当に予選をクリア。復活を誓う橋本優己(24=岐阜)も準決メンバーに名を連ねた。

 予選は力通りの快勝。原田亮太に突っ張られても、冷静に下げて流れを静観。最終ホームからカマシ気味に巻き返す得意パターンで大名マークの山口泰生(42=岐阜)を振り切った。上がりも初日2番目の11秒4なら上々だ。

「打鐘で(原田に)ペースを上げられるようなら、一度は落ち着いてラスト1周勝負と山口さんと話していました。緩んだホームで踏み込んだら車が出たので、これならいけるかなと。悪くないと思います」。

 試行錯誤や落車で低空飛行が続いたが、ここに来てようやく兆しが見えてきた。「(2節前の)松山あたりから自分なりに手応えはつかんでいます。もっと上げていきたいですね」。試して戻したものもあれば、変えて正解だった部分もある。すべては上を目指すためだ。「またGⅠに出たいので」。言葉には自然と力がこもった。

 準決(11R)は激戦区に入った。特選を制した池野健太(32=兵庫)に売り出し中の梶原海斗(25=福岡)と相まみえる厳しい組み合わせだが「相手が強いのはどこでも一緒。後ろもしっかりしているので、頑張れます」と自信をうかがわせた。ラインの厚みを生かした攻撃的な走りで、約5か月遠ざかっている決勝進出を決める。