松阪競輪のGⅢ「開設75周年記念 蒲生氏郷杯王座競輪」は11日、2日目を開催し、二次予選8Rでは地元エース皿屋豊(42=三重)が積極策から2着に粘り込み浅井康太とのワンツーで人気に応えた。

 待望の地元記念Vへ――。周囲の期待は日に日に高まるばかりだが「こればっかりは運の部分もあるので」と、いつになく肩の力が抜けている。

 だが、その柔らかな表情とは裏腹に、レースでは攻めの姿勢を貫いている。二次予選は「ほぼほぼ行くところは決めていた」と打鐘4角からスパート。初日に続き長い距離を駆ける気迫を見せた。「2日連続先行して残れているので」と内容にも確かな手応えをつかんでいる。

 昨年11月から続ける〝武者修行〟の効果もある。「脇本(雄太)君の所にこれまで3回行って、ウエートやバンク練習、理論的なことや練習の組み立てなど〝座学〟も教えてもらっています(笑い)」と〝輪界最速〟の男の下で都度、新たな知識を持ち帰り、レベルアップにつなげている。

 成果は着実に表れており、今年4月のGⅠ日本選手権(名古屋)と6月のGⅠ高松宮記念杯(岸和田)でともに準決進出。「GⅠ決勝への現実味が出てきた」と、自信ものぞかせる。

 準決10Rは「GⅠの準決並み」という激戦模様だが、地元ファンの声援を背に決勝切符をつかんでみせる。