岐阜競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設75周年記念 長良川鵜飼カップ」は23日、3日目を開催。準決10Rは村田祐樹(26=富山)がまくりで制し、3連単51万円超の高額配当が飛び出した。

 51万円超の衝撃が岐阜バンクを揺るがせた。青野将大が正攻法から突っ張り先行に出て、自身は後方からの巻き返し。最終ホーム手前からのロングまくりは、徐々に加速して先頭をとらえた。大波乱の立役者は記念の準決も初めてだった。

「初手は前からの予定だったが想定外。菅田(壱道)さんが切ってくれたらその上をだったけど、並走になったし…。難しかった」。淡々とポツポツと、独特の雰囲気で言葉を絞り出す。何度も「難しかった」と繰り返し、記念初の決勝進出よりも「地元2人に任せてもらったのに、組み立てが良くなかったのかな」と連係が外れてしまったことを先に悔やんだ。

 地元岐阜勢が決勝に名を連ねることができなかったことで一躍、今開催の中部勢期待の星となった。最終日(24日)の決勝は愛知のベテラン笠松との連係となる。

「準決に上がったのも初めてだし、初めてづくしなんで。決勝も自分のできることを頑張りたいですね」と、戸惑いの中にも意欲を見せた。自身にとって初物づくしの今大会、最後も無欲の一撃でGⅢ初優勝まで手を届かせるか。