熊本競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 火の国杯争奪戦」は3日、開幕する。2015年10月の「65周年」以来、9年ぶりとなる本場でのGⅢレース。熊本輪界のニューリーダー・瓜生崇智(29=熊本)は初めて走れる地元戦に燃えている。

 瓜生が109期生としてデビューしたのは2016年7月。未曽有の大地震が熊本の地を襲って3か月過ぎてからだった。競輪場は激しく損傷し、存廃問題にも揺れた。再開に要した時間は8年3か月。長く、悲しい時間だったが、8年越しの思いがようやくかなう。「やっとデビューできるのがうれしい」と胸の内を明かした。

 あっせんが決まってからは今大会に向けて心血を注いできた。「仕上がっていなかったら首をかしげる」と断言するほどで〝心・技・体〟はパーフェクトだ。

 直近4か月の競走得点112・72点は今回参加の熊本支部では堂々のナンバーワンで、九州勢では唯一の特選シードだ。気になる位置は「マーク屋だし地元なので」と脇本雄太を強行に指名。「デビュー戦で特選(スタート)だし、公営競技獲得賞金3億円選手のハコはありえない。持っているかな」と自身のことを「エンターテイナー」と称して笑った。

 日本一アツいファンが待っている。興奮を味わうのが楽しみで仕方ないはずだ。