四日市競輪のナイターGⅢ「大阪・関西万博協賛 ベイサイドナイトドリーム」が12日、開幕する。前回奈良でS級初Vを果たした栗山和樹(27=岐阜)は一次予選11Rに名を連ね「GⅢで予選のメインはうれしい」と声を弾ませた。
「思ったよりもだいぶ早かった」と振り返る特別昇級から5場所目での優勝は「自信になった」。これで9月のGⅡ共同通信社杯(福井)への出場も決定的となり、師匠の松岡篤哉からは「おめでとう」との言葉だけでなく「自宅でバーベキューパーティーをしていただいた」ことも明かした。
3月上旬には山口拳矢との練習中に落車して左鎖骨を骨折するアクシデントもあったが、体に関しては「8~9割は戻ってきている」。視線の先にあるのは年末のヤンググランプリ(平塚)への出場で、今節では「できるだけ点数を上げて帰りたい」と闘志を燃やす。昨年大会を制したのは同地区の纐纈洸翔で「続いて中部で取れたら」の思いも強い。
前検日の2日前には髪も染めた。「デビューから1年が過ぎたこともあるし、気分転換に」との動機からだが、新人らしく振る舞うことより、自分らしさを前面に出すことへの決意表明のように見えなくもない。
S級での戦いに「見逃したらチャンスが回ってこない」と厳しさを感じつつも「A級より仕掛けどころがハッキリしているし、イレギュラーがあまりない」とハイレベルだからこその〝戦いやすさ〟も感じている。GⅠ高松宮記念杯(岸和田)を目前に控えたS班不在の今回は、一気に階段を駆け上がるまたとないチャンスだ。