四日市競輪ナイターGIII「開設74周年記念 泗水杯争奪戦」は3日、決勝戦が行われ、真杉匠の先行に乗った神山拓弥(38=栃木)が絶好の展開をモノにして優勝。2019年1月大宮以来、通算5回目のGIII制覇を果たした。

 競輪らしいラインの厚みが勝利のカギだった。東日本結束で4車になった真杉の積極策に乗った神山が、4連勝完全Vを飾った。「自分でもビックリ。GIIIの完全はもちろん初めて」。表彰式でも「慣れていないもんで」と戸惑いの表情を浮かべていた。

 しかし、レースぶりは堂々としたものだった。まくりで迫った古性優作の動きを冷静に見極め、勝負どころでは真杉の頑張りに応えて前に踏んだ。「展開に恵まれすぎた」と控えめに話しつつ「すごいメンバーでの優勝は自信になる」とも。今開催の直前には真杉と街道でもがいて「感じが良かったし、感覚的にもかみ合ったのかな」と表情を緩めた。

 次走はGⅠ競輪祭。「数少ないチャンスをモノにして結果を残せたのは大きい。競輪祭も頑張りたい」。6年10か月ぶりのGIII制覇という最高の勲章を手土産に、今年最後のGⅠでも大暴れする。