西武園競輪ナイターGⅢ「開設75周年記念 ゴールド・ウイング賞」が28日、開幕した。予選10Rは地元のエース森田優弥(27=埼玉)が宿口陽一とのワンツーを決めて圧倒的な支持に応えた。
盤石の始動。周りの動きを誘いつつ、流れに沿った仕掛けで危なげなく勝ち切った。宿口とのワンツーが決まり、特選回りの武藤龍生も含め今節参加の地元勢9人は全員が二次予選にコマを進めた。
「みんな勝ち上がっていたので気合は入っていました。たくさんの応援もありがたかったです」
それでも、優勝を公言する森田に満足など何ひとつない。ひと呼吸置くと「新車の感覚が良くなかったので戻します」と続けた。「寸法は変わらないけど、前回までの方が自信を持って走れる。気持ち的にも違うので」と、自転車との一体感を万全にして2日目以降に臨む。
同期で親友の真杉匠との連係も見込まれるだけに、森田を優勝候補の最右翼に推す声は多い。それでも「今回は自力で優勝したい」と言い切る。たとえ関東が別線になっても、地元の仲間とラインを組んで優勝する――。今節にかける森田の強い決意の表れだ。
「(優勝した)前回の前橋より体の状態はいい。問題ありません」。森田の悲願達成への道のりは、2日目以降が正念場になる。