青森競輪GⅢ「開設75周年記念 みちのく記念競輪 善知鳥杯争奪戦」が20日、開幕する。福井GⅡ共同通信社杯競輪の激闘から中3日。南修二(44=大阪)は普段通りの落ち着いた表情で競輪場に姿を見せた。
初のビッグレース制覇の余韻など、どこにもない。「勝ったからといって何か変わるとかはまったくないです。結果はたまたまという部分もあるので」と、浮かれた様子は微塵も見せず淡々と言葉を重ねた。
賞金ランクは7位。初のグランプリ出場もいよいよ現実味を帯びてきたが「決まっていないことを言うのもあれなので」と表情はまったく変えない。それどころか「まだまだ、今からです」と、視線の先はまだ2つ残る今年のGⅠ戦線を見据えている。
近況はまさに充実一途。「やっていることは変わらないけど、落車の影響がなくなって6月ごろから良くなった感覚はありました」。強豪相手にまくりを出したかと思えば、FⅠ戦では先行して逃げ切ったレースもあり「練習での数値は上がってきている」の言葉に偽りはない。
輪界屈指のマーカーは、44歳にして新たな境地に達しようとしている。特選は単騎になるが、もちろん関係なし。タテ脚も繰り出せる最強の追い込みとして、黙って結果を出す。