青森競輪GⅢ「開設75周年みちのく記念競輪 善知鳥杯争奪戦」は21日、二次予選をメインに2日目を開催し、準決メンバーが出揃った。準決10Rでは阿部力也(37=宮城)が北の新鋭・山崎歩夢の番手回りという重要な役どころが回ってきた。

「どうせ厳しい番組になると思っていたので(苦笑)ちょっと予想外かな。永沢さんが譲ってくれたし、しっかり走らないと」。二次予選で気迫あふれる仕事ぶりを披露した地元・永沢剛が3番手を固める意向を確認し、自然と表情が引き締まった。

 今回の主役が青森支部(青森、秋田、岩手)勢であることも、2班という現在の立ち位置も理解している。それでも、競走得点はS班の新山響平を除けば、北勢では最上位だ。「甘く見ないでほしい、という思いはありました」と予選2走の〝扱い〟には思うところがあり、内心は燃えていた。

 二次予選では前を任せた磯島成介が叩かれる厳しい流れを、タテ脚で打開して突き抜けた。共同通信社杯最終日の落車で、身体にも自転車にも不安を抱える中「レースにはなっていますね」と戦える状態であることも確認した。

 準決は南修二、森田優弥と難敵が揃うのは望むところ。北日本から1人でも多く決勝へ。その流れをつくる重責は、準決トップバッターの阿部のさばきに託された。