FⅠナイター「CTC杯」(初日)を開催中の佐世保競輪場で21日、井上昌己(46=長崎)の通算500勝達成表彰式が行われた。

 井上は4月青森の最終日9R特選で勝利し、2001年8月のデビューから24年目での節目達成。通算63人目で、男子に限れば58人目の記録となる。登壇した井上は「やっと達成できたなという感じで、うれしいですね。今日はありがとうございます」と、詰めかけた大勢のファンに謝意を述べた。

 ここ数年は「走ると心臓がバクバクして」とレース中や練習中に動悸や息苦しさに悩まされ、今年に入り検査をしたところ「心房細動」と診断された。8月末に手術を行い、9月岐阜で復帰を果たすと「走ったら、だいぶ楽でした。ずっと苦しかったけど、呼吸が楽だったし、やっと先が見えた」と不安が癒え、この先につながった。

 まだ46歳と決して老け込む年齢ではなく、500勝はまだまだ通過点だ。KEIRINグランプリを制し、アテネ五輪銀メダルを獲得した偉大なるレジェンドは、これからも最前線で存在感を示していく。