豊橋競輪のGⅢ「第1回愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会協賛競輪」が16日に開幕し、10Rでは太田竜馬(29=徳島)が復調を予感させる走りで一次予選を快勝した。
抜群の実績とスピードを誇る阿波のダッシュマンが復活ムードだ。7月の地元・小松島記念準決で落車し「ワイヤーが入っていた鎖骨をもう一度折ってしまった」とその後は2か月戦線から離脱。9月の奈良から復帰したが「良い時の感覚とは違うし、まだまだですね」ともどかしい状態が続いていた。
ただ、復帰3場所目となった今回の一予Rでは前受けから引いて一気に巻き返す〝太田らしい〟豪快な走りで別線を圧倒。「バックでいっぱいだったし、万全とは…」とまだ不満そうだが「初日をしのげたのは大きい。日に日に良くなるはずなので」と手応えもつかんだ。
マークした練習仲間の湊聖二は「〝介護カマシ〟で連れて行ってくれた。練習で『ちぎって』と言うと、本当に俺をちぎるんですから(笑い)。やっぱりめちゃくちゃ強いし、スピードも戻っていますよ」と太鼓判を押した。
〝裏開催〟のGⅢなら本来は主役を張らなくてはいけない存在。二予で特選組の脇本勇希と対峙することになったが、初日を見る限り不安より楽しみの方が大きいはずだ。