豊橋競輪のGIII「第1回愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会協賛競輪」は19日、最終日を開催した。12R決勝は中部と関東での叩き合いを単騎でまくった脇本勇希(26=福井)が優勝。GIII初制覇を果たした。

 地元3人を背にした志田龍星と先行屋のプライドを強く持つ吉田有希の二分戦は、やはり激しい踏み合いに。「やり合ったところを仕掛けられればと思っていた」脇本がチャンスをきっちりとモノにし「自力で(のS級優勝)は初めて。うれしい」と喜んだ。
 
 兄・雄太のGIII初制覇も2010年のここ豊橋だった。「兄貴は深谷(知広)さんの番手にハマって差したので。僕の方が上ですね」といたずらっぽく笑ったが、これはもちろん仲がいい兄弟だからこそ言える冗談。「二分戦で警戒されていないからたまたま優勝できた。警戒される中で、ねじ伏せられる力を付けたい」とレベルアップが必要なことは自覚している。

 それでも「競輪祭の権利は取れたし来年はGIにももっと出られそう。それに今回(の賞金)で金持ちになった(笑い)。ダービーの出場も目指して頑張っていきたい」。目線はさらに先を見据えていた。