別府競輪モーニングFⅡ「沖縄食糧石川ひゃくまん穀杯」は27日、2日目を開催した。この日から補充で参戦の荘田竜斗(37=大分)は一般戦2Rを打鐘単騎ガマシで鮮やかに1着。レース後にバンク内で行われた地元選手の勝利者インタビューでアッと驚く引退宣言が飛び出した。最終日の6Rがラストランとなる。

 レースは桜井利之と関谷哲平で大きく二分戦。前で受けた桜井が突っ張る構えも関谷が赤板で強引に踏んで出切ると一気にペースダウン。単騎で最後方にいた荘田は緩んだところを打鐘前から一気にスパート。後続と大きく差を広げるとそのまま先頭でゴールした。

 バンク内で行われた恒例の地元選手勝利者インタビューで「明日がラストラン」とスタンドのファンに引退を告げた。

「4、5年前ぐらいから自分の力に限界を感じてました。最近も強い若い子を相手にボコボコにやられて結果を出せない状態が続いていたので、このあたりがいい区切りだと思って決めた。まだ早いと言われるうちが花でしょうし(笑い)」。

 さばさばした表情からは納得の決断だったことがうかがえる。「いろいろ、やりたい事がたくさんあるんで」。今後、別の世界での活躍を祈りたい。

 荘田は97期生として2010年1月に熊本競輪場でデビュー。闘志を前面に押し出した個性派レーサーとしてファンに愛された。通算192勝(27日現在)。父は名マーカーとして鳴らした荘田彰男(46期=引退)。