【小倉競輪・GⅠ競輪祭カウントダウンコラム(2)石井寛】小倉競輪GⅠ「第67回競輪祭」が11月19~24日に、ガールズGⅠ「第3回競輪祭女子王座戦」が19~21日にナイターで開催される。カウントダウンコラム第2回はガールズケイリンのレジェンド・石井寛子(39=東京)だ。今年は大ケガに苦しめられているが、究極勝負に2つの武器を生かす。
昨年は2回目のガールズブランプリ制覇を成し遂げ、進化する女王としての歩みを今年も見せていた。だが、6月岸和田GⅠパールカップの落車で左肩鎖関節脱臼、8月取手でも落車に見舞われ、今度は右の肩鎖関節脱臼と大きなケガに襲われた。
しかし、ある意味で何も変わらない。「今からの自分」だけを見ている。復帰戦の10月別府では初日に1着を取ると「もっと頑張っていいんだよ、と言ってもらっているような」と話した。
もっと頑張っていい――。
常人のマインドからは到底出てこない言葉だろう。ケガで苦しいというような発想はない。前に進む力だけを持ち、支えてくれる仲間やファンの後押しがそれを倍加させる。
今年のガールズグランプリ出場へは優勝しかない。奇跡を――。道を切り開いてきたレジェンドは、今回も前進あるのみ。武器は2つ。長い経験は誰よりもガールズケイリンを知り尽くし、確固たる戦略となる。そして「自分の力じゃなくて」と強調するファンの声援だ。