伊東競輪GⅢ「開設75周年記念 椿賞争奪戦」が11日、開幕する。S班として戦い抜いた岩本俊介(41=千葉)の2025年が間もなく終わろうとしている。
2年連続のグランプリ出場は叶わなかったが、松戸記念VやGⅠではダービー、GⅡはウィナーズカップで優出するなど、随所でS班の威厳を誇示。そして何より、その誠実な人柄で多くのファンを魅了し続けた。
「この1年、特別な体験をさせてもらいました。いろんな人に支えられたし、こんなS班はいないでしょ(笑い)。こういう経験をできる人は数少ないと思うので感謝しています。それでもブッ離れたりせず(レースに)参戦できていたので。よくやったと思うしやればできるんだと自信になりました」と語る表情からは充実感がにじみ出る。
S級S班として走るのは、ひとまず今節と広島記念で見納めになる。今回の舞台はGⅢ制覇をはじめ「何度も優勝させてもらっているし相性がいい」ドル箱バンクだ。
「残り少ない赤パン姿を目に焼き付けてくださいと(笑い)」と茶目っ気たっぷりに意気込みを語った人格者が、初日特選12Rでは深谷の仕掛けに乗って先頭でゴールを駆け抜けるシーンは十分ありそうだ。