伊東競輪GⅢ「開設周年記念 椿賞争奪戦」は14日に最終日を開催。9Rのレインボーカップチャレンジファイナルは藤田楓(22=岡山)がタイミングよくカマすと、付けた伊藤涼介(24=広島)―中田拓也(29=広島)の広島勢が抜け出してワンツー。藤田も3着に粘り、ライン3人でA級2班行きの切符をつかんだ。

 番手絶好の展開をモノにした伊藤は「楓君が作戦通り走ってくれたし強かった。自分も余裕を持って車間を切れた。(ワンツースリーは)これ以上ない(結果)」と喜んだ。

 2着の中田も興奮気味に「うれしい!」と何度も連呼。「ラインでつかんだワンツースリー。楓、残ってくれって思いながら、3角では踏み過ぎないようにと。2週間ずっと緊張していて悪夢も見ていたので、結果が出てよかった。(昇班後は)地脚を生かして先行で頑張っていきたい」と今後の意気込みを語った。

 立役者は何といっても藤田だろう。どうしてもラインを組んで戦いたかったようで「同県の土井(慎二)さんに『付いて下さい』とお願いしたけどフラれてしまったので(笑い)。広島勢が付けてくれたし頑張りたかった」と3車ラインの先頭で有言実行の積極策。「伊藤さん、中田さんとは養成所時代から信頼関係を築けていると思ったので。自分は力んでタレるところがあるので、キープできるように練習しました。練習してきてよかったです。もっと練習して、父と上の舞台で戦えるようになりたい」と声を弾ませた。

 藤田の父・昌宏(82期)は51歳にしてS級で先行基本に戦っているバリバリの自力レーサーだ。「父親はちょっとおかしいので(笑い)。父親ですけどライバルでもあるし、今戦ったら負けてしまうかも。負けないように、いつか『参りました』って言わせたいです(笑い)」と目を輝かせた。

 3人は15日付でA級2班に特別昇班する。