佐世保競輪GⅢ「開設73周年記念 九十九島賞争奪戦」は17日、最終日を迎える。12R決勝には九州勢が5人進出。結束する上で要となる番手の位置は久島尚樹(32=宮崎)が回ることとなった。
九州5人はライン編成を巡り、ヒザを突き合わせてじっくりと話し合った。その答えは意外なもので、伊藤颯馬の番手は何と久島。以下、荒井崇博―井上昌己―塚本大樹と続く九州大連合となった。
まず久島には番手を主張するための強調材料があった。九州にはいくつもの地域スジがあり、伊藤とともに鹿児島、宮崎、沖縄の選手で形成される「鹿児島支部」に属す同支部同士だからだ。「選択肢は番手か5番手しかなかった。せっかく颯馬と連係できるのだから並びたいと皆さんに伝えました」と素直に思いをぶつけた。
これに対し、塚本は「久島が4番手で自分が5番手ならどうかと思ったが、この並びならば…」と一定の理解を示した。
久島は「荒井さんに譲ってもらい、昌己さんと塚本さんにも固めてもらいました。覚悟を持って走ります!」と話すと、普段は柔和な〝キューちゃん〟がこれまでにない険しい表情となった。
初のGⅢ決勝は今後の競輪人生を占う大事な一戦となる。