岸和田競輪のFⅠ「サテライト湖南カップ」が5日、開幕する。2班で予選回りの鈴木庸之(38=新潟)も優勝候補の一人。暖冬から〝好影響〟を享受している。
日によっては寒さも感じるが、大局的に見れば暖かい冬。鈴木の地元・新潟も例外ではなく「今年は弥彦で乗れるんですよ」。今年は雪でバンク練習が制限されることが少なく「(冬でも)普段通り練習してマッサージを受けて…というふうに過ごせるから感覚が分かりやすいし、その分、例年に比べて上積みはありますね」と歓喜している。
10月に弥彦で開催されるGⅠ寬仁親王牌に出場するという明確な目標もある。
「2月から選考期間ですから――」
ただ、全プロの4キロチームパーシュートにも出場するため「チームで勝って(寬仁親王牌出場)権利を、というのもあるんですけどね。同じチームの柿沢大貴からは〝お前だけ(全プロ権利を)取れるようにはするなよ〟みたいな感じに言われてますし(笑い)」。あくまで全プロで結果を残しての道のりを狙うが、どうしても出たい地元GⅠだけに、保険として選考期間の平均競走得点も上げておきたい。
調子が上向いているからこそ課題も明確になっている。「踏み上がらない感じがあるしトルクがないのかな。そこに重点を置いて練習していこうかな、と思ってます」。腰のヘルニアから何度もカムバックしてきた2020年の競輪祭ファイナリストが再度、ひのき舞台を目指す態勢が整ってきたようだ。
岸和田との相性について「FⅠでダメで2021年の高松宮記念杯では落車して鎖骨を折ったし…最高に相性いいです」と笑わせつつ「もう全部(岸和田での)悪いものは取れていると思うので」。今度こその実力発揮で大阪のファンをうならせる。