ナイター開催の川崎競輪FⅠ「サテライト横浜カップ」は7日に開幕する。6日の前検日は、初日12Rの特選メンバーだけでなく、8Rに出場する山口多聞(22=埼玉)も報道陣の注目を集めた。
今期からS級に名を連ね、ここまで3場所を消化して3勝。前走の平塚では準決勝で埼玉のエース・平原康多(41)の前を走った。
「いずれは組むと思っていましたけど、まさか3場所目で実現するとは。番組が出て緊張しました」
レース前夜には同部屋の平原から具体的なアドバイスを受けたという。当日は突っ張り先行で別線を封じ、自身は5着ながら平原―芦沢辰弘(35=茨城)を1、2着で決勝に送り込んだ。平原から「伸びしろがある」と絶賛され、初日には自身とワンツーだった芦沢も「山口君は強い。素質を感じる」と褒めまくりだった。
ただ、当の本人に浮かれた様子はない。「バチバチの自力同士の戦いの中でも自分のタイミングで仕掛けられるか」などの課題も見据えている。初めてのステージで「毎度、緊張している」と言うが「平原さんに付けてもらえるなんて、あれ以上(の緊張は)ない」と〝免疫〟もできた。
今開催は川崎バンクに初見参。「期待に応えられるように頑張りたい」と静かに闘志を燃やしている。