川崎競輪ナイターFⅠ「ニッカン・コム杯」が3日、開幕する。初日特選12Rは雨谷一樹(35=栃木)が混戦に断を下すか。

 中国の自力型の町田太我と河端朋之がいたが、地元の佐々木真也が「町田君の番手」と強く主張し、その後ろに近藤保となった。河端は「町田君には申し訳ないけど、お互いに自力で」となり、松岡貴久がマーク。関東は雨谷に恩田淳平が付ける。

 中国両者がそれぞれ自力となったことで、雨谷が中団からレースをつくっていけそう。クールな表情で組み立てを考えていたものだが、この男、いたずら精神の塊らしい。

 ジュニアのころにメキシコ遠征に行った時のこと。同い年の深谷知広が「雨谷と一緒にワッキーをプールに落とした」という事実を競輪配信番組で紹介していたと伝えると、雨谷は「だいぶ昔ですね。あれ~、メキシコだったっけ。ワッキーはいろんなところでプールに落としているので、どこだったかはっきり思い出せない」。

 脇本雄太は雨谷と深谷の1個上なのだが、ナショナルチームの時にはそうしたいたずらの標的にされていたのだ…。しかもそのメキシコでは深谷が水に当たり、激しくお腹を下してしまった。

「ハッハッハ。メキシコではみんな当たってましたね。俺はその深谷を見てケラケラ笑ってました。自分はそんなにひどくなかったので」

 東の雨谷、西の深谷と称された高校時代がある。深谷には水をあけられている選手人生だが、今からでも追い付いていってみせる。