松山競輪ナイターF2「ルーキーシリーズ・スピチャン杯」が31日、開幕した。7Rのガールズ新人戦では豊田美香(28=徳島)が待望の初勝利を挙げた。

 徳島の弾丸娘がバズーカ砲をぶっ放した。「自分の力で1着を取れるんだ、って自信になりました」。これまでの得意パターンは「前受けしてインで粘って」というもの。ルーキーシリーズが始まってからは、競輪選手養成所時代に「組み立て次第では競えていた」という上位選手相手に「成績がいいからといって、自分の中でひるんでしまっていた」。

 自分を見つめ直し、このレースでは殻を破る決意を固めていた。「地脚がないのは自覚しているので、バック線手前から」。仕掛けの位置を定めると中島瞳の仕掛けを豪快にのみ込んだ。「2センターは苦しかったけど、1着を取れて良かった」。何よりも「こういう走りができるってお客さんに見てもらえたのが」と喜んだ。勝負の扉を開けた瞳は輝いていた。