松山競輪GⅢ「第10回施設整備等協賛競輪 道後温泉杯争覇戦」は10日、3日目の開催を終了した。坂本健太郎(44=福岡)は、林慶次郎に任せた準決12Rで最終バック過ぎで最後方に置かれてしまった。

 決勝進出には黄信号どころか赤信号かと思われたが、3角で内を突くと、4角で外に持ち出して2着。光速のコース取りで勝ち上がった。

「(2角から)慶次郎が仕掛けてくれたから他の選手の意識が外に向いてくれた。慶次郎は届かないな、という感じだったので内しかなかったです」と振り返りつつ「源さん(野田源一)が苦し紛れにああいうことをやるので、源さんが頭をよぎりました(笑い)」

 先輩が〝憑依〟したかの様な判断と動きが唯一無二の進路を強襲できた理由だ。脚の仕上がりも上々で「練習も上向いてきている流れで来れている」。

 今開催にかける思いもある。「点数を上げてこれなかったし、今回が競輪祭(出場)へ向けた最後のチャンス。何とか決勝は3着以内に!」。ホームバンクは久留米でも小倉で開催される競輪祭は当然、地元のGⅠ。選考期間は今月末だけに、決勝は文字通りの勝負駆けとなる。

 最終日(11日)の決勝は「初連係」の片岡迪之に前を託す。大本命の新田祐大、4車の四国が相手と道のりは険しいが、スピードをもらって確定板に自身の車番「3」を刻む。