小田原競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設75周年記念 北条早雲杯争奪戦」は24日、開幕する。輪界最高位のS班からは脇本雄太(35=福井)と佐藤慎太郎(47=福島)が参戦。地元の神奈川勢は今年のタイトルホルダーでもある郡司浩平(33)、北井佑季(34)のツートップを中心に迎撃態勢は万全。先鋒を務める快速派レーサーの松井宏佑(31)も期する思いを胸に秘めて初戦に臨む。
 
 地元でGⅠ初優勝の期待がかかった平塚オールスター決勝だったが、まくり不発の4着に終わった。窓場千加頼の動きをあてにした面もあったが「あれが自分のベストだった」と結果を受け入れた。悔し過ぎるばかりでも、終わりではない。

 中4日、すぐに神奈川のトップ選手たちは顔を合わせ、小田原記念に挑む。初日12R特選は松井と郡司、北井、和田真久留(33)の4人。郡司と和田の3、4番手は先に決まり、松井は「北井さんも前で走りたい気持ちのようでしたが、わがままを言って前を走らせてもらいます」と先陣を訴えた。

 前回の悔しさをぶつけるだけではない。先を見据え「シューズを違うものにするので」とこれからの戦いにつなげる意味も持っている。目指すGⅠ優勝への戦いは、濃密に連続している。

 平塚のファンが送った歓声は心の底に響いた。「前回は悔しい思いをしたけど、今回は今回で盛り上げていきたい。みなさんに支えてもらっていると実感しているので」。感謝の思いを、走りにぶつける。その姿を、届ける。