熊本競輪大阪・関西万博協賛GⅢ「開設74周年記念 火の国杯争奪戦」は4日、2日目を開催した。二次予選では中川誠一郎(45=熊本)が脇本雄太(35=福井)に食い下がって2着を確保。準決のメンバーに名を連ねた。
熊本競輪復興の象徴・中川がセミファイナルにコマを進めた。二次予選12Rはプライベートでも仲が良く、2019年にはGⅠ(岸和田・高松宮記念杯)も取らせてもらった脇本に前を任せた。作戦はシンプルに「後ろ(攻め)だったら抑えなしのカマシ、まくり」。その言葉通りに脇本が7番手ホームからド迫力のまくりがサク裂。誠一郎も輪界最速男のスピードにひるむことなく付き切った。「久々に体で感じるといいですね。何とか耐えた。最後は(外に)外そうと思ったが心が折れた。以前は抜いていたのが不思議でした」と表情が緩んだ。
8年3か月ぶりに再開した7月の本場開催ではまさかの未勝利で相当落ち込んだが、前場所の9月宇都宮GⅡ共同通信社杯時に仲間のアドバイスでメンタルも回復。往時の踏み方も思い出した。
準決11Rは東矢圭吾(25=熊本)―嘉永泰斗(26=熊本)の後輩2人に前を託す。「しっかり走って決勝に乗りたい」。地元記念は3度の優勝があるが、すべて久留米での代替開催のもの。大声援を力に変えて、熊本では12年10月「62周年記念」以来となる決勝の舞台を目指す。