防府競輪リニューアル後初のS級シリーズ「第28回山頭火賞争奪戦」が21日、開幕する。同時開催のガールズケイリン「第39回幸せますカップ」には、今月17日付で山口支部に移籍した山原さくら(31=山口)が登場。〝地元デビュー戦〟に大きな注目が集まる。

 過去でも一、二を争うくらいの大きなプレッシャーを感じつつ〝地元デビュー戦〟を迎える。以前から防府で練習することも多かった中で「今月17日にプロフィルの(府県の欄)も変わって」山口支部に移籍。「私はもともとダッシュがなかったけど、(カントが立っている)防府で練習させてもらうようになって良くなったかなと思ってます。それにGⅠで戦っている桑原(大志)さんや清水(裕友)君と同じ空気を吸わせてもらっているのもありがたいです」。自身をより高みに持っていくための充実した環境が整っているようだ。

 新たなホームバンクでの初陣につきまとうのは周囲の目、ファンの期待、結果を残さないといけない責任…。様々な修羅場をくぐり抜けてきた山原でも「1発目だし、めっちゃ緊張してます。普段の緊張とはレベルが違います」。表情こそ明るかったが、その中に重圧が見え隠れしていた。

 前回はフレームを替えて臨み「扱い切れなかった部分がありました」というが、新車も2場所目なら前回より手の内に入れてくるはず。「脚自体はいい」なら、初日は新天地の第一歩にふさわしい勝利を挙げて緊張のほどけた笑顔を見せる。