豊橋競輪の大阪・関西万博協賛GⅠ「第40回全日本選抜競輪」は23日、3日目を終えて、V賞金4190万円(副賞含む)と年末のグランプリ出場権をかけて争う決勝メンバーが出揃った。近畿勢からは6人勝ち上がる大躍進。昨年のGP覇者の古性優作(34=大阪)は仲間をファイナルへ導いた同県後輩の思いを受け取った。
「大阪の先輩としては誇らしく思います」
競輪の神髄に迫る男が、絞り出すように話した。3日目準決10Rでは中釜章成が、11Rは福永大智が、近畿ラインの先頭で思いを込めた走りを見せた。2人について「相当なプレッシャーがあるわけだし、自分もGⅠ決勝で近畿4車の先頭を走ったこともあるから、よく分かる」とその走りを称えた。
中釜は暴走の失格となり「良くないことです。失格でお客さんに迷惑をかけているので。ただ、大阪の先輩としては中釜も福永も誇らしく思います」と神妙に、しかし強く訴えた。競輪に対する思いは燃え盛るばかりだ。
近畿勢の躍動が輝く今シリーズで、最終日(24日)12Rの決勝には6人が進出した。「GⅠ決勝ですし6人並んでもいいんですけどね」と話しつつも、寺崎浩平と二分する形で戦うことになった。寺崎については「6人の先頭…ではね。寺崎もいい年齢ですし、取りにいく選手なので」と評した後で「負けませんけどね! ねじ伏せます」と続けた。近畿の戦いに勝ち、真杉匠―吉田拓矢の関東コンビ、深谷知広との勝負を制し、輪界ナンバーワンの座をさらに揺るがぬものにする。