川崎競輪GⅢナイター「開設76周年記念 桜花賞・海老澤清杯」は19日に開幕し、2R一次予選で稲川翔(40=大阪)は北日本勢に先着を許して3着だったが、前を託した中西大(4着)と二次予選進出を決めて「2日目以降につながると思う」と着順以上の手応えを口にした。
打鐘で中西―稲川の近畿2車が出切った後は、まったくレースが動かなかった。別線が仕掛けてくれば稲川にも仕事のしようもあっただろうが、待てど暮らせど無風のまま。「練習みたいなレース。あれだけ動かないとは思わなかった」のは誤算だった。
3番手に付けていた木村弘が外に外したのは最終4角付近。なす術もないまま北日本2車に外を行かれるも稲川が悲観することはなかった。「20回やって1回あるかないかのレース。(自分から)出ていくのは簡単だけど(中西と)2人で勝ち上がるのが最低条件だった」と割り切った。
今期は厳しい戦いを強いられている。前期3度の失格で1月と3月はあっせんが止まり、今開催後は2か月あっせんがない。空いた時間でたっぷり練習できるとはいえ、実戦を通じて感覚を研ぎ澄ます機会は極端に減ったが「レースでの緊張感は大事で、それが途切れてしまうのはマイナス。でも、それは言い訳でしかない」と現実を直視している。
2日目(20日)は7R二次予選に小森貴大の番手で臨む。相手は地元の佐々木真也に初日特選組の鈴木竜二、初日にしてやられた木村弘―窪木一茂と強力だが、しっかりと流れを見極めてライン2車で準決進出を目指す。