川崎競輪ナイターFⅠ「おつけもの慶22周年カップ」が24日、開幕する。初日特選12Rはともに偉大な兄を持つ2人が激突する。吉田有希(23=茨城)にとっては「いつもは傷をなめ合う仲」という、脇本勇希(26=福井)が相手だ。
吉田は、吉田拓矢という今年のダービー王(GⅠ2勝)を、そして脇本は言わずと知れたグランプリスラム達成者の脇本雄太(GP1勝、GⅠ10勝)を兄に持つ。「すごい兄がいて、名前がユウキで」と共通点の多い2人だ。過去の対戦では「吉田君が受けて立ってくれて自分が逃げるケースが多い」と脇本は話し、どうしても共倒れの形が多いという。
単騎の石塚孝幸がいて、それぞれ3車のラインがあって、やるしかない。意気込む脇本を前に、吉田は「直前の練習で(吉沢)純平さんから『サンを浅くしたら』というアドバイスをもらって感じが良かったんです」とニヤリ。
吉沢については「デビューから見てくれているし、ああ見えて繊細なんです。やっぱスーパーアスリートなんで」とフォームの違いなどに気が付いてくれる大好きな先輩だという。
健闘を2人で誓いつつ「兄たちは陽、弟たちは陰、く~~っ」と叫ぶと、それぞれ指定練習に向かいながら、自転車の前でこっそりと涙をぬぐっていた。