四日市競輪のナイターGⅢ「大阪・関西万博協賛 ベイサイドナイトドリーム」は15日に最終日を行い、同時開催のガールズは高木佑真(26=神奈川)が11R決勝を制し、昨年4月の久留米以来、通算4度目の優勝を飾った。
初手が全てだった。S取りで2番手を確保し、周回中に位置を求めて動いてきた畠山ひすいを前に入れたことが終盤に生きた。
「ひすいちゃんは一番脚があるし、その番手に入れて絶好の展開になりました」
一度引いた畠山は打鐘2センター5番手から発進。高木はぴたりと追走し、ライバルたちの仕掛けにかぶらないことだけを考えて、直線で踏み上げた。ゴールで差した実感はなく「ひすいちゃんが『差された』と言っていて、お客さんも『差したぞ』と声をかけてくれたけど、決定放送が流れるまで分からなかった」。1年2か月ぶりの喜びは、無機質な放送の後にわき上がってきた。
開催中はセッティングで試行錯誤。男子のレースが進む中で、ハンドルやサドル周りを微調整してはローラーで確認する作業を繰り返した。ようやく手応えをつかんだのは準決勝で、悩み抜いた末に好結果をつかみ取った。
「これまで優勝は年一ペースだったので(年内に)もう一度できたら」。目標としては控えめ過ぎる気もするが、この勢いですんなりクリアしてくれるに違いない。