こんにちは、太田理恵です!

 先日の宇都宮GⅠ女子オールスターは、佐藤水菜(26=神奈川)選手が優勝し、ガールズ史上初のグランプリスラムを達成しました。後ろを5車身離した佐藤選手が強かったのは言うまでもないですが、1センターから佐藤選手より先に思い切り仕掛けた児玉碧衣(30=福岡)選手は潔いレースをしてくれました。

児玉碧衣

 佐藤選手を倒すことはできませんでしたが、仕掛けが遅くなりがちなGⅠの決勝で、しっかり先行した勇気が児玉選手らしかったです。初日のドリームレースでも佐藤選手を相手に先に仕掛けて先行しており、そういったレーススタイルが9年連続ファン投票1位に選ばれている理由の1つだと思います。

 近況は強力なライバルに苦戦していますが、そろそろ女王の返り咲きを楽しみにしています。

 男子の若手選手で注目しているのは、後藤大輝(24=福岡)選手です。以前から大きな期待をかけられていた先行選手ですが、特に最近は本格化してきている印象です。先月の京王閣3日制GⅢ(26~28日)では、惜しくも勝ち上がりこそ逃しましたが、最終日は清水裕友(30=山口)選手や新田祐大(39=福島)選手を相手に、鐘先行で一本棒の展開を作り、そのまま押し切ったのは圧巻でした。

後藤大輝

 また、玉野GⅡサマーナイトフェスティバルの最終日には、まくりを繰りだして2着に健闘していました。本人のコメント的には先行をしたかったようですが、先行だけではなく、まくり展開でも結果を出せることを示せたのは価値があると思います。

 函館GⅠオールスターは残念ながら二次予選で敗退となってしまいましたが、近いうちにGⅠ戦線でも好結果を出してくれそうです。

 また、南潤(27=和歌山)選手も近況調子を上げています。6月の平塚(21~23日)の準決勝では、ホーム前から仕掛けてそのまま押し切りました。7月のいわき平(4~6日)では、初日は今勢いのある木村皆斗(23=茨城)選手の先行をまくり、最終日の特選では番手絶好展開の地元・成田和也(46=福島)選手がタテ、ヨコと動いてくる中で踏み勝って1着と、格上の選手相手に健闘していました。

南潤

 先日の小倉GⅢ(8~11日)では、番手まくりに屈した準決勝以外は、先行とまくりで3回確定板にも入っており、今月末の西武園記念や来月の青森記念でも活躍の予感です。

 ☆おおた・りえ 1992年6月22日東京都生まれ、東京大学大学院卒、ミス・ワールド2014日本大会審査員特別賞、同大会2015実行委員長賞受賞、同大会2020日本伝統文化賞。