立川競輪GⅢ「開設72周年記念 鳳凰賞典レース」は10日、最終日を迎える。12R決勝は地元地区の関東勢が5車結束。総大将・平原康多(41=埼玉)は3番手で〝一つになった関東〟を見つめる。
決勝の関東は真杉匠―森田優弥―平原―佐々木悠葵―高橋築の連係。関東結束は平原が長年追い求めてきた最大のテーマでもある。
ここ数年の関東は平原が孤軍奮闘する状態が続いていたが、吉田拓矢が関東の先頭で風を切って真杉匠がGⅠ初制覇を決めた8月の西武園オールスター決勝から、風向きが確実に変わった。
地元地区の今大会決勝にも関東から5車が勝ち上がると、総大将は「自分はいずれにしても森田の後ろかな。あとは好きなように」と真杉と森田に判断を委ねた。そして真杉―森田で並ぶと聞くと、どこかうれしそうに彼らの決断を受け入れた。
「今度一緒になったら並びたいようなことは聞いていたので。2人が力を合わせればいい競輪をするんじゃないですかね。主役はもう向こうですから(笑い)。後ろで(2人の連係を)見守りたいと思います」
真杉と森田は特に目をかけていたかわいい後輩。時に優しく、時に厳しく言葉を送り続けて成長してきた113期コンビの初連係を、真後ろの特等席から万感の思いで見届ける。