小倉競輪のナイターGⅠ「第67回競輪祭」は20日、2日目を開催。地元・北津留翼(40=福岡)は一次予選1・1Rで打鐘過ぎからの先行策で2着と上々のスタートを切った。

 家族のために――。どこか淡泊で、ギラギラせず、GⅠを勝てる力があると誰もが認めるのに、そこに固執しない。もどかしい時間を、仲間もファンも過ごしてきた。しかし今や決意が違う。

「家に帰ったら競輪の中継がユーチューブとかで流れてたりするんですよ。選手が自分1人の時にはそんなことはなくて、みんな競輪なんか見てなかったんですが」

 まな娘の千羽が128期としてデビューしてきたことで、家族一丸となって競輪と向き合うようになったのだ。みんなの後押しも背に、2日目一次予選1・1Rは激走を披露。2着に逃げ粘った。

「先行した方がいいと思ったし、感触も大丈夫。自転車もいい」

 GⅠ優勝する姿を…。一歩一歩、とにかくまずは決勝へと歩みを進めていく。ツバサの羽ばたきを支えるのは、自分一人じゃない。