ガールズの〝ダービー〟が開演――。新設GⅠ「第1回オールガールズクラシック」(優勝賞金700万円※副賞含む)は2日、千葉県松戸市の松戸競輪場で開幕する。初日12Rのティアラカップでは奥井迪(41=東京)に注目。出身地の北海道に思いをはせつつ激走を見せる。

「夢に、思っていたんです…」

 41歳の乙女が、空を見上げる。曇天の空は光を隠すも、隙間から差し込んでくるものが――。「こんなことがあればいいなって」とおぼろげに思っていたことが、かすかにではあるが可能性を秘めてきた。

「札幌ドームで競輪を開催できたら…。いや、ぜひ、できるように! 絶対に札幌がもっと盛り上がる!」

 札幌ドームからプロ野球・日本ハムが去ったことで、使用されることが少なくなり、大きな危惧が生まれている。

「東京ドームで競輪ができるっていうし、現代の技術なら札幌ドームでもできるはず。それに今の競輪の売り上げがあれば、プラスにしていける」

 東京所属だが生まれは北海道の札幌。そしてなんと「白い恋人の社長は幼なじみなんですよ。自分から思いをいろんな人に伝えて、何とか実現できないかな…」。地元のつながりも武器に、また競輪ファンの後押しも得て夢実現を願う。

 ティアラカップは「札幌競輪誕生のために!」と意欲を燃やす。逃げて、道を切り開く決意を示す。