松山競輪場で熱戦を展開してきた瀬戸風ドリームナイトレースF1「九州スポーツ杯争奪戦」は最終日の25日、12RでS級決勝戦が行われ、伊藤旭(23=熊本)が4番手3角まくり追い込みで勝利。昨年12月大垣以来、3度目のS級優勝を果たした。
激戦の頂上決戦、勝利の女神は肥後の若武者・伊藤にほほ笑んだ。前走の岐阜G1全日本選抜3日目に落車(再乗9着)。万全ではない中で、勝負強さを発揮しての九スポ杯ゲットに「神様は見ててくれたんですね」とホッとした表情を浮かべた。
レースは山崎芳仁―永沢剛の北日本が正攻法。中団では島川将貴を巡って湊聖二と佐々木龍が内、外の入れ替わりを繰り返し、伊藤旭―松岡貴久の熊本勢が後方待機。赤板で切って島川を出した伊藤は、競りの決着を見極めて3角まで引き付けてから外に持ち出してのVゴール。
「2角で仕掛けたかったが、前(競り)が折り合いついた瞬間に、島川さんがゴリゴリ上げていったので、タイミングを逃してしまった。落車して初日からフレームも良くなかった。次につながるレースではなかった」と勝っても反省の言葉ばかりが続いた。
今後は中3日でいわき平F1(3月1~3日)を経て、取手GⅡ「ウィナーズカップ」(3月21~24日)がスケジュール。「自分のスタイルを強化して、しっかり前を任せてもらえるように頑張りたい」と力を込めていた。