川崎競輪G3大阪・関西万博協賛「開設75周年記念 桜花賞・海老澤清杯」は5日、2日目を迎え、二次予選6~12Rをメインに争われる。6Rでは〝かつて〟の肥後のエース・松岡貴久(39=熊本)が復活の咆哮をあげる。

「熊本のエース、たかちゃんですっ!」

 恥じらいながら咲く、遅れてきた桜のようなポーズを決めたのは、短い春を送った歴史がある熊本のかつてのエース・松岡貴久だ。九州を代表する選手としてG1タイトルに手を伸ばしたが、届かず、いつの間にか九州軍団の団員の1人に埋もれてしまっていた。

 2016年に熊本地震があってからは中川誠一郎が心を奮い立たせてエースの座で踏ん張った。今、嘉永泰斗が上位戦線で躍動し、押しも押されもしないエースだ。しかし「泰斗を差してワンツーは初めて。抜いて2着3着とかはあったけど」と初日(4日)一次予選10Rで嘉永を差した貴久が返り咲きをアピールした。

 状態の良さは「泰斗の上がりタイムは11秒6かな。11秒5だったら抜けてない」との体感がバッチリだったことからも伺える。

 5月27日には40歳になるわけだが、それは復活の咆哮を彩るだけ。二次予選6Rは取鳥雄吾の番手でチャンス十分。強豪相手でも勝負できることを知らしめ、つなげる先は2026年2月熊本のG1全日本選抜…。もう、惑うことなく、頂点へ向かっていく。