福島県・いわき平競輪場の令和6年能登半島地震復興支援競輪 大阪・関西万博協賛GⅠ「第78回日本選手権競輪」(優勝賞金8900万)が30日、開幕した。初日メインの特選は武藤龍生が勝ち名乗り、2着・坂井洋、3着・和田圭とともに準決フリーパスの4日目「ゴールデンレーサー賞」進出を決めた。シリーズ2日目の1日は特選残り2個レースがメイン。地元の佐藤慎太郎(47=福島)は最終11R、1番車で登場する。

「限界を突破しようよ!」

 心の叫びを、自分自身に向ける。40歳を過ぎてからの再活躍はブームを起こし、標榜する〝限界?気のせいだよ!〟は競輪界の枠を越えた広がりを見せている。

 しかし「肉体は限界をとっくに超えているよ」というのも真実の声。そんな状況からでも求められる期待に応えるべく、気持ちを高め、技術を極め、肉体を凌駕せんと日々、たゆまぬ努力を続けている。

 ここ地元のいわき平でのダービー開催も決まっていたので、自分自身、またそれ以上にファンの周囲の期待は高まっている。「やるべきことはやってきたので」。自負を胸に、シリーズを楽しみながら結果を求めていく。
 11R特選は深谷知広を目標に得た。過去、何度も好連係を、胸を打つ連係を決めてきたものの「一瞬の加速がすごい。油断すると口が空いてしまう」。前検日(29日)の段階では「ビビり8割」と率直な気持ちも吐露した。

 初日の30日は出走がなかったので、そのおじけづく自分を叱咤。適度な精神状態で、勝負に向かう。限界などないと、47歳の求道者が吠える。