久留米競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪/大阪・関西万博協賛GⅢ「開設75周年記念 第30回中野カップレース」が22日、開幕した。上田尭弥(26=熊本)は一次予選10Rで4着止まりも、その走りには荒々しさが感じられた。

 執念の運びだった。「以前、内へ入って失格をしたことがあるので絶対に行かないと決めていたのに行ってしまった…」と上杉嘉槻の内へ突進したプレーを反省したが、淡泊に車を下げてはもう〝お呼びでない〟。佐方良行のアシストで立て直すと、脚がたまっていないにも関わらず2角から再び踏み上げた。

「踏み止め、踏み止めして全開。こんなレース、久しぶり」と疲労困憊だったが、力を振り絞ったせいか心地よさげだった。

 前回の四日市では2021年12月和歌山以来の優勝を飾るなど、明らかに気持ちはノッている。それは5月から地元バンクで練習ができるようになったことが大きい。「久しぶりに人とモガいたらスピードが4キロ落ちていたんです。弱っていると実感し練習に没頭しました」。その間、追加依頼を4本断り、約20日間の時間をかけて体をつくり上げてきた。

 2日目(23日)の二次予選11Rは四日市決勝で任せた緒方将樹を目標に得たのも何かの縁だ。猛々しさを取り戻した〝肥後のガルベス〟が縦横無尽に立ち回る。