取手競輪の令和6年能登半島地震復興支援競輪/大阪・関西万博協賛競輪GⅢ「開設74周年記念 水戸黄門賞」は30日、9Rでレインボーカップチャレンジファイナルを行い、前々で競走した佐藤壮志(20=熊本)が熱戦を制した。2着は小榑佑弥(24=新潟)で3着に吉田晏生(25=埼玉)。上位3選手はA級2班に特別昇班を決めた。

 7番車の佐藤は勢いよく飛び出してS取りに成功。「単騎ばかりの細切れ戦だし、いろいろ考えても仕方がない。前を取って取れた位置から吉田さんの動き次第で(レース運びを)決めようと思っていた」と冷静に臨んだ。

 赤板過ぎに望月湧世(20=静岡)と吉田を前に出させて3番手を確保。最終2角過ぎで番手まくりに打って出た191センチと大柄な吉田を追走し、直線勝負できっちりと差した。「内容より結果重視」と割り切ったことが奏功した。

 ホームは熊本競輪場。リニューアルしたばかりのバンクで田川一門の一員として伊藤旭らと研さんを積んでおり「熊本のS級の先輩たちは強いしカッコいい」と目を輝かせる。現時点で地元のあっせんはまだないが、その日が来たら「いつも以上に気合を入れて走りたい」と腕をぶす。

 今回は着を意識した走りに徹したが「もっと自力を出す競走をしないと上にはいけない」と自覚している。一日も早くあこがれの先輩や地元ファンに認められるレーサーとなり、将来的にはビッグタイトルも目指していくつもりだ。