福井競輪の令和6年能登半島地震復興支援GⅢ「開設74周年記念 不死鳥杯」は23日、いよいよ最終日。12Rの決勝ではついに脇本兄弟の連係が実現する。脇本勇希(25=福井)は兄・雄太、そして近畿5車の先陣役として奮起する。
仲間の力も借りながら念願の地元記念初優出を決めた。「相手も強いしかなうとは思っていなかった。まさか地元記念準決で1着が取れるとは。本当にうれしいです!」
22日の準決10Rは同門で同学年の岸田剛が渾身の先行で主導権を握った。「(岸田はレース前に)〝自分じゃない脇本〟にいろいろ言われていたので。僕は後ろで震えているだけでした」と笑ったが「ここで出るしかない」と冷静な判断で自力に転じると、同支部の藤井昭吾も決勝に連れ込んで、岸田の思いに応えた。
その後、順当に兄の雄太も準決12Rをクリアし、ついに脇本兄弟の連係が地元記念の決勝で実現することになった。
「兄弟連係は一つの目標ではあった。一緒に走れるとすれば地元記念決勝かGⅠで勝ち上がるしかないけど、自分の脚力ではGⅠは厳しいし、ここしかないかなって思っていたので」
決勝は近畿の先頭を任された。「最初(の兄弟連係)は前で頑張りたいと思っていた。足を引っ張らないように(笑い)」。迷わず風を切ってラインから優勝者を出す。