川崎競輪FⅠナイター「おつけもの慶21周年カップ」は30日、2日目を開催。7Rガールズ予選2で2着と健闘した新人の片岡美奈(25=栃木)が今年7月の本デビュー後では初の決勝進出を決めた。
レースはパリ五輪代表の太田りゆが打鍾過ぎ2センターでゆっくり先頭に立ち、すかさず地元の永塚祐子が4角カマシで飛び出す。片岡は永塚を追いつつ〝空席〟になっていた太田の後位にハマった。
ただ、脚力の違いは明らかで「りゆさん(のまくり)には付いていけないと思って、着実に3着以内に」と冷静に踏み上げた。太田との差は見る見ると広がったが、その背中を目標に3角で前の永塚をかわし、ライバルたちの猛追を振り切った。
「(本デビュー後)初めての決勝なので、うれしいです」。そのひと言に重みがあった。プロ初陣だった5月富山、同平塚のルーキーシリーズで2場所連続の決勝進出を果たしながら平塚の決勝で落車(失格)。その後は下降線をたどっていた。
仲沢春香ら同期の活躍も気になった。自分に足りないものは何か――。バイク誘導でダッシュ力の強化に務め「練習は結構やってきた」との自負もある。今場所の優出はその成果でもあったが「まだまだ課題はダッシュ力」と満足はしていない。
最終日(1日)の10Rガールズ決勝は5番車で臨む。太田ら先輩選手に胸を借りる立場で「まずは流れについていきたい」と控えめながら、精いっぱいの走りで存在感を示すつもりだ。