川崎競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「全国都市緑化かわさきフェア開催 川崎市制100周年記念」は13日、3日目を開催した。準決10Rでは山口富生(54=岐阜)が逃げた藤井侑吾を差して1着。GⅢでは2016年5月の平塚以来となる決勝進出を決めた。
打鐘前の2角から踏み上げた藤井にきっちりと付けきった。ゴール手前でクッと腰を引いてハンドル投げ。29歳の若武者に1/2車輪差の先着を果たし「侑吾がハイペースで行ってくれたのが良かった。他のレースを見ていると外を伸びてきていたので残し気味に踏ませてもらった」と汗をぬぐった。
最終日(14日)の12R決勝では大記録に挑む。1月に54歳になった山口は、勝てば内藤宣彦が昨年8月の青森で達成したS級最年長優勝記録(52歳5か月7日)を大幅に更新する。「体調は変わらず。周りが頑張ってくれているおかげ」と謙虚に話すも、差された藤井は「富生さんはやっぱり強い。(自分への)対策もされていますね」と脱帽の様子だった。
大一番には再び藤井の番手で臨む。「侑吾は真剣に行っていないでしょ(笑い)。真剣に走られたら…」(山口)。4車結束の南関勢など強敵相手だが、藤井が額面通りの逃走劇に打って出たら、S級最年長V記録に「山口富生」の名前が刻まれる可能性は十分にある。