防府競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設75周年記念 周防国府杯争奪戦」が11月1日に開幕する。初日特選は同一記念7連覇を目指す地元の大エース・清水裕友(29=山口)を先導するパリ五輪日本代表の太田海也(25=岡山)に注目だ。

 今回は地元の英雄・清水裕友の防府記念7連覇がかかるシリーズ。太田もその重みを感じている。「7連覇がかかっている清水さんと連係できるのは光栄なことです」と分厚い胸を反り返した。責任から逃げず、また3番手を松本貴治が固めることについても「3番手に付いてもらえることを意味のあるものにしないといけない」。ほとばしる思いが、言葉にあふれる。

 前回の小松島初日は無念の失格だったが、気持ちを新たに防府競輪場を訪れて今回に備えてきた。国内の競輪を走る機会が少ない中で「バンクの感じもつかめたし、自転車の感触も」と準備できた。練習をともにした清水は、そこで衝撃を受けたという。

「海也は2枚も3枚もスピードが違う。メチャクチャ強い…、ホント、強いっス」

 太田としては2028年ロサンゼルス五輪挑戦は未定の状況で「目の前の戦いを頑張っていく」わけだが、清水は「俺はロス五輪はあきらめました。海也が強過ぎて」と白旗を挙げた。過去の連係実績もあり、こうして笑いもまじえながらの関係はすでに強固。カイヤがライン上位独占の立役者となる。