防府競輪のFⅠ「九州スポーツ杯争奪戦」は最終日の18日、12RでS級決勝が行われ、赤板から先行した木村弘の番手から差し切った木暮安由(39=群馬)が優勝。7月の小田原以来、今年2回目の優勝を飾った。

 絶好の展開とはこのこと。そんなおいしい流れをGⅢ3Vの実績を誇る木暮が見逃すはずはなかった。

「木村君は残り1周からもペースが上がって、それに後ろはもつれてのが分かった。前の1車だけ抜けば、でした」。前検日から風邪気味で「シャキッとしない」コンディションだったが、準決に続いてタッグを組んだ木村がVロードに導いてくれた。

 今年は2月小松島の落車で鎖骨、肋骨4本、横突起を骨折。デビューしてから一番の大ケガに見舞われた。4月川崎GⅢで復帰してからも「ずっと我慢でした」。

 そんな中で今回の優勝は励みになる。「やっぱりこの時期なら競輪祭を走りたいですよ。体が戻って自力も出せるようになればね。また、こつこつ頑張ってグレード戦線に戻れるよう頑張ります」。再び大舞台で輝くため、一歩一歩を大事にしていく。