川崎競輪ナイターFⅠ「東京スポーツ杯争奪戦・TIPSTAR杯」は24日、最終日を行った。12Rで争われたS級決勝は中川誠一郎(45=熊本)が十八番のまくりを噴出させて優勝を手にした。

「絶対無理と思っていた。自分が一番ビックリしています」

 松井宏佑の後位が競りで、守沢太志がカマしていった残り1周のところで、接触のアクシデントがあった。松井は「車輪が壊れてしまった。ラインがあるので、あきらめずに踏んだけど」と抵抗したが、脚をためていた中川がまくり切った。

 中川は「松井君の気迫がすごかった」と故障しながらも奮走していた相手を称賛しつつ、望外の結果を喜んでいた。また、勝利者インタビューには多くのファンが残り、できる限りの握手で応えた。

「来年のオールスターのファン投票、お願いします! ファン投票で出場できるように」

 春に行われるオールスターのファン投票を呼びかけ、ファンの力で出場を、とまくりに行った時よりも必死の形相で願っていた。