立川競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「開設73周年記念 鳳凰賞典レース」が4日、開幕した。一次予選5Rでは中川誠一郎(45=熊本)が2025年1走目で白星スタートを決めた。
もはや功成り名を遂げた人物となり、余生を楽しんでいるかのようだが、いつまでもその可能性を追いかけていたい。初日の一予では九州の新星・後藤大輝の仕掛けにピッタリ付いていくと、ゴール前かわして1着。勝利者インタビューに登場し、やんやの喝采を浴びていた。
「いやもう、走れるだけでも幸せなのに、あんな場所に出ていかせてもらい、話もさせてもらえるなんて…」
昨年末の川崎ナイター「東京スポーツ杯争奪戦」の3連勝の時にも、3日間、お立ち台に数多くのファンが詰めかけていた。GⅠオールスターへは最低でも競走得点での出場を頑張るのが普通かと思われるが、「ファン投票をお願いします」と早くから懇願。春に行われる投票に向けて、必死になっていた。
そんな流れで迎える2日目(5日)の二次予選10Rは今期がS級初挑戦の坂田康季に前を任せることになった。北井佑季のラインや関東勢もいかにも強力だ。しかし、坂田としてはここで中川に任された意味を胸の奥で感じて爆発させる。坂田のウルトラソウルを受け継いだ誠一郎が、たとえギリギリの戦いになっても、準決の切符をつかみ取る。