川崎競輪ナイターFⅠ「デイリースポーツ杯 CTC杯」は25日、開幕する。12R初日特選に乗る神山拓弥(38=栃木)は前検日の24日が誕生日でもあり、検車場では報道陣から「おめでとうございます」と迎えられた。
同じ栃木の坂井洋からは「また一つジジイになりましたね」と、辛口の祝福メッセージが届いたという。ただ、親族で師匠でもある神山雄一郎さん(61期=引退)が56歳までS級の第一線で活躍し続けていたことを考えれば、まだまだ老け込むには早すぎる。
昨年は「ダメだった」と振り返るほど、試行錯誤の1年だった。8月平塚のGⅠオールスターでの二次予選敗退を機に練習法なども見直し、室内練習をメインにするなど新たな試みにも挑戦した。
しかし「いつも一人でやっていると、レースで7人とか9人で走る時にドキドキしてしまう」と、最近では他の選手とのバンク練習も取り入れるようになったという。何が正解かは実際にやってみないと分からない。「これからもトライ&エラーを繰り返しながらやっていくしかないですね」。現状に満足しないからこそ、常に新たな道を模索している。
前走の大宮記念では、準決敗退も2勝を挙げた。それでも「練習では良かったのに、レースではセッティングも出なくてダメだった」と、今回は2022年3月宇都宮のGⅡウィナーズカップで優出した際に使用していたフレームを「引っ張り出してきた」。一歩ずつでも前進するため、労は惜しまない。
2月には2010年と17年に決勝進出を果たした全日本選抜(GⅠ、豊橋)も控えているが「一つひとつ目の前のことを全力でやるだけ」。まずは初日、小林泰正を目標に白星発進を狙う。