富山競輪GⅢ「大阪・関西万博協賛競輪」は12日、初日を行った。一次予選11Rで激走を披露した岸田剛(26=福井)の雰囲気が抜群だ。
強靭な粘り腰だった。直線の短い3・3バンクとはいえ、車間を切って援護した高久保雄介をギリギリ振り切ってみせた。「高久保さんを振り切れたのはうれしいですね」と素直に喜んだ。一方の高久保は「ちょっと悔しいというか…岸田が強かった」とたたえていた。
レースは前中団から「切って切って早めに出て、の方が3車出られると思った。自分のペースで踏めたし、走っていて風は感じたが、めっちゃ強いというほどではなく、少し気になる程度だった」と振り返った。ただ後半になるにつれて、風を気にする選手が多かったのも確か。ここからも状態の良さがうかがえる。
5月に入りFⅠで3場所中2度決勝へ進出した。その2回の決勝はいずれも単騎戦で「単騎は本当に難しい。自分のスタイルからも、ラインの大事さがわかる」としみじみ話していた。初日の走りこそ本来の姿。「先行において、ペース配分とかは上達してきていると思うし、何となくだけど手ごたえはある」。2日目(13日)の二次予選も岡崎智哉―八日市屋浩之の前でしっかりと駆ける。