四日市競輪のナイターGIII「大阪・関西万博協賛 ベイサイドナイトドリーム」が12日に開幕し、同時開催のガールズでは前回の地元奈良で5年11か月ぶりに優勝した元砂七夕美(29=奈良)がガールズ予選1・2Rを制して幸先いいスタートを切った。

 久しぶりの優勝後でも「自分のレース」を心がけた。「誰かの後ろにと決めると失敗することがある。とりあえず前に出て緩めて誰かを出させよう」と前受けし、ライバルたちの動向を待った。その策は結果的にズバリとハマる。

 打鐘前に誘導との車間を空け、地元の伊藤優里が仕掛けてきたところで番手をゲット。「後ろを見つつ前と車間を空けながら」という冷静な追走から最終3角過ぎで踏み上げ、直線で一気に抜け出した。

 レース前は今まで以上にオッズが気になったという。「これまではマークでの2着が多かったけど、前回はまくりで1着になってしまって自分から売れていた。いつも以上に、買ってくれた人のために頑張らなきゃ、と緊張した」そうだが、見事に結果で応えた。

 手応えもある。「ちゃんと自力も出せたし、悪くないと思う」。2日目(13日)のガールズ予選2・1Rは同型の選手たちと渡部遥の後位を奪い合う戦いとなりそうだが、再び冷静な走りで準決勝への勝ち上がりを決める。