小倉競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ「第19回吉岡稔真カップ争奪戦」が8日、開幕した。一次予選10Rでは林慶次郎(28=福岡)が逃げ切り勝ち。気持ちが高まる地元GⅢでまずは幸先いいスタートを切った。

 戦前には後悔のない走りをすることを自身のSNSで誓っていた。その初戦は正攻法を〝取らされる〟形から7番手まで下げると、打鐘過ぎから巻き返し開始。最終1角では先頭に立って、押し切ってみせた。

「前受けは嫌でした…。(仕掛けてからは)いい感じで行けたし、ホーム過ぎには前を越えられるなと思った。残り半周はスカスカしていたけど、そこはセッティングでどうにかなりそう」。仕上がりは万全ということを知らしめた。

 毎年、競輪祭が開催される小倉では、記念開催がない。その中で今回は稀有なGⅢとあって気持ちは嫌でも入るところ。「脚は問題ないので、あとは落ち着きと思い切りの良さのバランスですね」。思いは熱く、気持ちは頭は冷静に――。それが2日目以降のテーマだ。

 初日を突破したことで安堵もあるようで「初日を越えて(勝ち上がって)おかないと長い4日になりますから(笑い)」。もちろん今回の目標は、まだまだ上のレースで走ること。2日目(9日)の二次予選10Rでは、なんとしても準決切符をもぎ取る。