奈良競輪場で開催中の 向日町競輪GⅢ「開設75周年記念 平安賞in奈良」は26日、2日目を行った。

 雨谷一樹(35=栃木)は二次予選10Rでゴール前に密集して突入(4着)すると「いっぱいで何着か分からなかった」。レース後はしばらく着の確認もできず、勝ち上がれるかどうかも…だった。

 最近の流れなら、それはピンチだった。

 前回福井GⅡ共同通信社杯競輪ではまさかの事態に陥った。初日のレースがアクシデントで中止となり、抽選へ。勝ち上がれる枠は多かったものの、こぼれてしまった。加えて2日目には落車と、信じられないほど悪い流れで「今回はもう上向くしかない」と笑ってのシリーズ参加だった。

 これでわずかに勝ち上がりを逃していたら…という局面をこらえて準決へ。「初日特選は深谷(知広)、犬伏(湧也)、2日目も藤井(侑吾)君といった自力選手相手では厳しいのはある。まあ落車後でなくてもトップクラスの選手とは力の差があるので」という状況だが、流れは変わったと信じるしかない。

 準決11Rは新鋭・森田一郎に任せていく。深谷知広や町田太我に森田が挑む構図で、森田が力尽きるようなら自ら踏み込むことも視野に、決勝進出を狙う。